小児在宅医療検討会   代表:宮田章子 委員会トップへ
   ホーム委員会質の向上委員会小児在宅医療検討会

  委員会の概要

  質の向上委員会・所属検討会
  リーフレット検討会
  診療ガイドライン作成検討会
  EBM勉強会(診療ガイドライン作成検討会へ移行しました)
  園・学校保健勉強会
  オープンクリニック・ネットワーク
  電子カルテ検討会
  ホームケアガイド作成検討会
小児在宅医療検討会
  医療保育ネットワーク

  現在行われているプロジェクト
  子どもの健康リーフレット
  ホームケアガイド作成検討会
  電子カルテ製作

  委員会プロダクト

  質の向上委員会構成および連絡先

   


小児在宅医療検討会

代表:宮田章子

【設立趣旨】

     病院や施設に入院・入所している子ども達が在宅生活を送れるようになるためには、地域の在宅医療の整備が不可欠です。小児科医にはその在宅医療の一翼を担うことが求められます。そこで、在宅医療に関する啓発、知識・技術の共有と開発することを目的として本検討会を設立し、2011年第4回役員会(2011.11.27)にて承認されました。

【検討会設置までの経緯】

     第20回年次集会(2010)において「地域の障がい児を知ろう」というワークショップ(WS)を開催し、その結果として、在宅医療の内容によって小児科医の役割を区分して検討する必要があることがわかりました。そこで、第21回本学会→年次集会(2011)WSでは、1)在宅医療をこれから学ぶあるいは取り組もうと考えている、2)在宅医療に取り組み始めている、3)病院・施設に勤務しているか、すでに取り組んでいる、というグループに分けて検討しました。その討論の結果を踏まえ、在宅医療は持続的に取り組む必要があることが重要であるという認識から、検討会の設置に至りました。

【第20、21回年次集会WS報告】

1、第20回年次集会WSの報告
<WSの目的>
    地域に医療的ケアを必要としている子ども達がいます。その子ども達に、私達小児科医ができることは何か、そのために何をしたらいいのかを検討することを目的にしたWSです。
<WSの内容>
    1、小児の在宅医療の現状
     まず、医師の立場から、東京都多摩地区における超重症児の在宅の実態調査が報告され、介護している保護者の負担や高齢化している状況が示されました。また、横浜市は重心施設がなく、病院か在宅かの選択であること等、地域による違いがあることがわかりました。地域の保健師の立場から、実際に病院から在宅に至るまでの手順が事例をあげて紹介され、地域の資源を熟知しコーディネートする人材が必要であることが示されました。

    2、取り組むにあたり現場のハードル
     自治体及び医師会の重症心身障害児への認知度は低いものの、在宅医療連携推進協議会が設置されネットワークの構築や医療的ケアを必要とする障害者(児)の短期入所事業計画案などを検討し始めている地域がありました。一方、診療所レベルでは、地域の障害児のニーズ、在宅医療の知識や技術を得る必要があること等、当然のことを確認し、自らがアンテナを張り積極的に情報収集しなければならないことが認識できました。

    3、取り組むためのプログラムや手順
     現在、医療的ケアに関するいくつかの著書があり、その紹介と、学会や研究会でのセミナーや研究会が行われていることの紹介がされました。また、在宅医療を行った手順を実施している診療所から紹介されました。多くの地域の関係機関との連携が必要であること、診療報酬や診療内容、診療回数、など診療業務に必要な知識などです。診療所の医師だけでなく、看護師、事務、保育士、また外部の保健師や病院のケースワーカー、訪問看護などと共に行っていることが示されました。

    4、在宅に必要な技術
     まずは医療的ケアに必要な機器を「みて」「触る」ことから身近に感じてもらえるように、在宅用人工呼吸器、蘇生バック、排痰補助器、スパイロメーター、電動吸引機、酸素濃縮器、ポータブルネブライザ―、経皮酸素モニター、栄養ポンプ、医療材料、消耗品などを会場に展示しました。
<在宅ケアに取り組む今後の課題>
     今回の参加者から今後の課題を提案してもらいました。全体を通した課題は

    ・基幹病院との関係をどう作るか
    ・患者家族が求めるものは何か
    ・在宅医の発掘

    です。個々人の状況にあわせた課題は下記の通りで、これらは次回にむけての本WSの課題と言えます。参加者各自が次回にむけて取り組み、報告しあえることを切に望みます。

    (1)これから取り組む小児科医の場合
      実施機関の見学、地域機関との連携作り、社会資源を知る、コメディカルの研修、診療報酬に関しての知識、患者の日々の相談窓口
    (2)すでに取り組んでいる開業医の場合
      コーディネーター力のアップ、在宅医同士のグループ化、情報交換、福祉制度の活用の仕方、レスパイト病院の開拓
    (3)病院・療育機関の場合
      勉強会・研究会の実施、ケースワーカーの調整、実習・見学の受け入れ、ネットワーク作り、療育手帳の作成、入院体制作り、救急応対
2、第21回年次集会WSの報告
<WSの目的>
     前回のWS(第20回年次集会WS29-11)の結果より、地域に医療的ケアを担う医療機関には、医療を提供する内容により区分する必要があることがわかりました。そこで、今回のWSでは1)在宅医療をこれから学ぶあるいは取り組もうと考えている、2)在宅医療に取り組み始めている、3)病院・療育施設に勤務している、あるいは在宅医すでに取り組んでいる、に分けてグループを形成し、各グループでどのような医療が提供できるかを討論し、医療的ケアを取り組む環境を考えてみました。また、オリエンテーションとして、「地域医療機関との連携」(国立成育医療センター病院ケースワーカー木暮紀子氏)、「在宅医療の実際」(川瀬クリニック 川瀬淳氏)による講演を行いました。
<WSの討論内容>
    1)在宅医療をこれから学ぶあるいは取り組もうと考えているグループ(グループリーダー 神川晃氏、余谷暢之 氏)
     在宅医療を取り組むにあたって知っておきたいことが多々ありました。たとえば、訪問診療の時間をどのように捻出しているのか、専門外の疾患に対してskillの獲得をどうするのか、外来看護師としてどのようにかかわっていければよいか、在宅を必要とする子どもと地域の在宅可能な医療機関の情報がわからない、往診時間やカンファランスの時間が取れるのか、在宅の診療報酬請求が分からないなどです。その中で、まず予防接種や感冒時の診察など普段の診療の範囲で無理をせず、できることから始め、病院との情報の連携、役割分担の明確化をすることなどがあげられました。今後は、訪問看護ステーションとの情報を含む地域の医療資源についてのアンケート調査を行い情報を得ていくことや、基幹病院での在宅研究会開催など実施していくことを検討する必要があります。

    2)在宅医療に取り組み始めているグループ(グループリーダー 豊川達記氏)
     地域での連携で訪問介護、訪問リハとの関係や、レスパイトを含めた病院との連携、またそのコーディネーターの役割をする人、往診や24時間・365日対応、急変時の対応が可能かどうか、カンファランスの時間の確保などの問題が提示されました。これらの解決策として、コーディネーターは現在は母親であるが病院のソーシャルケースワーカーも利用できること、地域の中で連携できるクリニックや病院を見つけること、病院の研修会・講習会へ参加し連携を図る努力をすることなどが話し合われました。

    3)病院・療育施設に勤務しているなど、在宅医療に取り組んでいるグループ(グループリーダー 土畠 智幸 氏)
     このグループでは、小児在宅医療の現状と課題について、(1)専門病院(大学/小児/療育病院)、(2)地域中核病院(急性期病院)、(3)在宅医療施設(開業小児科医など)に分けて話し合いました。(1)については、人工呼吸器の機種/設定変更や定期的な検査入院などを行い長期的な治療方針を決めてほしい、(2)については、急性増悪時の入院加療や時間外の対応を行うため、平時より在宅医療を行う開業医と連携してほしいという意見がありました。(3)については、在宅医療に対する動機づけが必要であり、有志による啓蒙活動の他、学会ホームページなどでの情報提供や小児在宅医療専門チームの立ち上げなどにより、在宅医療に取り組む医療者を支援する仕組みが必要ではないかという結論になりました。
<まとめ>
     今回のグループ討論の結果から今後の目標として、(1)小児在宅医療の診療報酬の手引き・早見表を作成する、(2)在宅診療の内容区分による役割を明確化する、(3)診療所と病院と連携可能となる情報交換のツールを検討する、が考えられ、これらを検討する組織体制が望まれます。

【検討会の活動内容】

1、在宅医療の啓発
    ・学会ホームページへの掲載
    ・WSや学会での報告
    ・研修会・講演会などの紹介
    ・地域の在宅医の名簿作成と紹介
    ・在宅医療に関する機関・団体の情報提供
2、知識・技術の共有と開発
    ・研修講座の開催
    ・在宅医療に関する資料(手引き、診療報酬早見表など)の作成
3,検討会の定期的な開催について現在は予定していませんが意見交換や情報の共有を行っていく予定です

【検討会についてのお問い合わせ先】

【検討会世話人】

    神川 晃
    秋山千枝子
    宮田章子 (代表)

2011.12.23

ページの上部へ▲

関連ページ
質の向上委員会へ
委員会トップページへ
< 前のページへ戻る