学会紹介

設立の経緯と目的

1986年5月の第89回日本小児科学会学術集会で、久留米大学山下文雄教授(当学会名誉会員:故人)会頭の下、外来小児科学がメインテーマの一つに取り上げられました。このとき愛媛県松山市の徳丸実先生(初代会長)が「外来小児医学ーその日本的課題」と題する特別講演を行い、この講演を聴いた北海道厚岸町立病院小児科の五十嵐正紘先生(第2代会長:故人)が徳丸先生のクリニックへ研修に出掛け、外来小児科学や小児プライマリケアに関する研究会を作ろうという構想を話し合いました。1987年7月、東京にて第1回の外来小児科に関する会合が開かれ、16回の会合の後、「小児の総合医療と外来医療に関する研究と教育を促し、もって小児医療の向上をはかること」を目的として、1991年に日本外来小児科学研究会として発会しました。第1回研究会では、久留米大学山下文雄教授と国立小児病院小林登院長(当学会名誉会員)のスペシャルレクチャーが行われました。

学会の移り変わり

研究会として発足した後、1999年には、研究会から日本外来小児科学会となり、さらに2016年1月4日に一般社団法人 日本外来小児科学会に移行しました。

研究会発足当時から、毎年「会長」が交代し、年次集会の開催のみならず、学会の実務全てに責任を持ち、対外的には学会の顔として活動してきました。同時に、「理事長」は学会のあるべき姿を助言し、倫理委員会を指揮し、学会のよりどころとしてありました。2016年、一般社団法人となるに合わせ、理事長職を廃し、複数年にわたり理事会を代表して実務にたずさわり、対外的な対応も行う「会長」と、一年間の理事会の世話と年次集会やカンファランスなどを開催する「会頭」を分けました。また、代議員制をとり、学会の様々な協議事項は、理事会の提案を受け、総会(代議員会)にて決定されています。

年次集会 (学術集会・総会)

年次集会は、原則として 東京以北の東日本、 中部・近畿、 中国・四国・九州という3ブロックで順次開催されています。年次集会は、学術集会と総会で構成され、医師のみならず、看護師、薬剤師、保育士、事務等のメディカルスタッフの参加も多く、ディスカッションも盛んです。学術集会においては、一般演題の他、ワークショップの比重が高いことが当学会の特徴だと言えるでしょう。

学会の様子

学会の活動は、年一回の年次集会でだけの討論ではなく、日常的に、検討会・勉強会・ネットワークなどとして、それぞれが多様な活動を行っています。
各委員会の詳しい活動や、会合の開催予定等はそれぞれのページでご確認下さい。

研究部会

「リサーチ委員会」は、会員の研究の援助を目的とした委員会で、実際的には「調査研究方法検討会」は、研究のアイデアをかたちにするために計画されている研究の方法を検討し、「質的研究方法検討会」では、質的研究方法を用いて様々な段階の研究内容に関して検討を行っています。グループでの研究を支援する「子どもネット」というシステムも稼働しています。研究の資金に関しては、所定の手続きをとり、認められれば「研究基金」を受けることも可能です。

教育部会

「教育検討委員会」は、教育全般に関する活動に関わり、教育の理論と方法を学ぶ場の提供も行っています。
「医学生・若手医師支援委員会」は、「こどもどこネットワーク」という医学生のネットワークと協働して、医学生むけセミナーを開催したり、全国のサポーターを募って、実習指導のネットワークを作っています。
「生涯学習委員会」は、会員の学習を支援する試みを行っており、インターネットを使ったe-learningのシステム作りも計画しています。

診療部会

診療部会は、会員の診療の質の向上につながるように、多くの検討会やネットワークがあり、多方面の活動をしています。所属委員会には「質の向上委員会」「園・学校保健委員会」「診療ガイドライン委員会」があり、ご家族むけのスマートホンを使っての情報提供の内容検討など、学会の外に向けた活動も盛んです。出版された「ママ&パパにつたえたい子どもの病気ホームケアガイド」も好評です。

社会活動部会

社会活動部会には、「アドボカシー委員会」があります。アドボカシーとは、自ら自己の権利を充分に行使することのできない人に代わり、その人の周囲の問題に気づき、調査し、改善のために活動することをいいます。
子どもたちのため、そのご家族のため、未来の環境のため、取り組むべき問題はたくさんあります。
例えば、当学会は、学会としては、日本で最初に禁煙を宣言しており、年次集会をはじめ関連する会合では禁煙となっています。
アドボカシー委員会には、タバコ問題検討会、子どもの貧困問題検討会があり、それぞれ活動を続けています。

情報部会

情報部会には、「学会誌編集委員会」「WEB管理委員会」があります。学会誌編集委員会は、学会誌「外来小児科」の企画・編集を行い、会員への情報提供にたずさわっています。「WEB管理委員会」は、ホームページでの情報提供、インターネットを利用した学習での利用など、インターネット関係の業務を担当していて、重要度は増しており、内容の検討が続けられています。

運営部会

学会の運営全体に関わる部会で、「総務委員会」「会計委員会」「会員管理委員会」「会則改定委員会」「研究基金運営審査委員会」「予防接種・感染症対策委員会」「将来計画委員会」「ワークショップ委員会」に分かれています。

倫理審査委員会

近年、研究の倫理的配慮の必要性がいっそう強く言われるようになり、全ての研究や著作において、倫理的配慮は不可欠のものとなりました。会員の研究計画に関し、検討・審査・助言を行っています。他の部会とは独立した委員会です。

日本外来小児科学会の概要

学会事務局所在地
日本外来小児科学会事務局
〒169-0072
東京都新宿区大久保2丁目4番地12号 新宿ラムダックスビル
株式会社 春恒社 学会事務部内
Tel: 03-5291-6231  Fax: 03-5291-2176

会員入退会などの届け出先
学会事務局

会費・入会費の納入
学会事務局

会員数
2,279名(2024年9月現在)
【内訳:正会員A 2,165名 / 正会員B 114名】
会費
年会費 正会員A(医師または歯科医師) ¥12,000
正会員B(その他) ¥8,000
機関誌
学会誌「外来小児科」
1998年5月創刊
年4回発行
研究会創立年
1991年9月15日
学会移行年
1999年8月21日
日本小児科学会分科会認定
1991年11月1日 (1単位)
一般社団法人移行
2016年1月4日

お問い合わせ先

日本外来小児科学会・事務局
〒169-0072 東京都新宿区大久保2丁目4番地12号 新宿ラムダックスビル
株式会社 春恒社 学会事業部内
Tel:03-5291-6231  Fax:03-5291-2176
E-mail:gairai-shounika@shunkosha.com

会員の方は、「学会会員からの問い合わせ専用フォーム」からの送信もできます。
このフォームからは、学会理事会や事務局に質問や提案などを送ることができます。
会員専用ページからリンクしています。

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